『LoL』韓国リーグで7時間におよぶネットワーク遅延。無慈悲なDDoS攻撃を防ぐ対抗策とは【おすすめ動画】
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本コーナーでは、筆者がeスポ読者の方々へおすすめしたいゲーム作品、動画、トピックなどをご紹介します。
DDoS’d, Delayed, Asleep?
今回ご紹介するのは、theScore esportsが投稿した「DDoS’d, Delayed, Asleep?」です(公開日:2024年2月28日)
本動画は、『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の韓国リーグ「LCK」で巻き起こった約7時間にも及ぶ遅延騒動に焦点が当てられています。
事件が発生したのは、2024年2月25日に行われたLCKの「DRX」対「Dplus KIA」(DK)戦。当日は両チームの対戦カードのみで、試合形式もBO3を採用。ゆえに、通常通りに試合が進めば3時間ほどで全日程が終了するはずでした。
しかし蓋を開けてみると、全試合が終了したのは放送開始から約7時間後。予定を大幅に越え、観客や選手も含めて誰もが焦燥しきっていたのです。
ちょっとしたテクニカルエラーはeスポーツイベントにおいて珍しいことではなく、数分~数十分で復旧うした後に試合を再開するケースがほとんどです。しかし、DRX対DK戦は事態が深刻化してしまいました。なぜなのか?それは、悪意を持った第三者によってLCK運営サーバーがDDoS攻撃の被害に遭ったからです。
DDoS攻撃とは、複数のコンピューターから特敵のサーバー等に対してパケットを大量に送りつけるサイバー攻撃を指します。意図せず大量のパケットを受け取ったサーバーは大きな負荷がかかり、あらゆる処理能力がストップしてしまいます。LCKのケースも例に漏れず、運営を司るメインサーバーが満足に機能しなくなり、結果として試合スケジュールの大幅な遅延を招くことになりました。
最終的に試合は完遂されたものの、LCKはDDoS攻撃の被害を重く受け止めて声明を発表。Week6の全試合をリアルタイムで中継せず、「事前に収録した録画試合を配信する」と言及しました。プログラムの遅延は観客や選手だけでなく、運営に携わるスタッフ陣の気力までも奪います。外部からのネットワーク攻撃に早急な対抗策を講じるのはもちろん、LCKには競技シーンを円滑に形成するための手腕がより一層求められることでしょう。
執筆:eスポーツニュースジャパン編集部