「FENNELは伸びる確信があった」再び日本王者となるべく再出発したneth選手にインタビュー!【VALORANT Challengers Japan 2025 Split2】
5月17・18日に幕張メッセにて、日本王者を決める戦い「VALORANT Challengers Japan 2025 Split2 Playoff Finals」が開催されました。
そこで本大会で準優勝に輝いたFENNELのneth選手にインタビューさせていただきましたので、本記事ではその様子をお伝えします。
日本の舞台に帰還した背景についてお伺いしたので、ぜひご覧ください!
大会の振り返り「課題はビハインド時のマインド」

──まずは本日の感想をお願いします。
neth:自分たちの弱みであるラウンドリードされているときのマインドが良くなかったです。
ただ、それをオフラインの舞台で経験できたことは良かったと思います。
Split3ならヤバかったですが、取り敢えず前向きに捉えられています。
──Split3に向けて切り替えはできている感じですか。
neth:そうですね!みんなと構成について話していければと思いますし、Split3のマップは僕たちにとって自信のあるマップが多いのでどうなるか楽しみです。
──昨日の今日と短い時間ではありましたが、RIDDLE戦についてどのように意識していましたか。
neth:RIDDLEはファーストアクションを仕掛けてリアクションを食らうまいとする、自分たちと似たようなスタイルだと考えていたので、対策という面においては個人的には戦うことが確定していたNOEZ FOXXにフォーカスしていました。
ただ、チーム単位でRIDDLEを意識して練習をするというのはできていなかったので、全員が全員RIDDLEのことを理解していたという感じではなかったです。
立て続けに試合があるオフラインならではの難しさが出ましたね。
──本日は結果的にJoxJo選手との1on1を託される場面がありましたが、心境はいかがでしたか。
neth:1on1の時はAaceが「nethさん、行けるよ!」と声をかけてくれましたし、自分も余裕で勝つマインドだったので、緊張とかはなかったです。
JoxJoとの1on1はMain Stageでもロータスで負けた記憶があるので、うまくプレイしようと考えていましたが、JoxJoの方が上手でしたね。
──本日全体のパフォーマンスを振り返っていかがですか。
neth:1マップ目は昨日よりプレッシャーが無くて、伸び伸びとプレイできていました。
これは自分にとって新しいことですが、大事なラウンドを落としても良い意味で切り替えができていたのは良かったと思います。
2マップ目は自分のキルもあまり伸びず焦ってそこに意識がいってしまい、自分のことでいっぱいいっぱいになってしまってみんなを見る余裕がなかったので、そこは反省したいですね。
それから長めのインターバルに入りサポート陣と話して、完全に切り替えてスプリットに臨みました。
自分には余裕があってみんなを見ることもできていましたが、チームメンバーは負けたら終わりというプレッシャーがあって余裕がなかったのかなと思います。
自分としてももっとやれることはあったのかなと考えていますが、チームとして負けているときはどうするのか、どういうマインドを持てば良いのか、直していかなければいけないなという印象です。
──以前の話になりますが、neth選手はMain StageのZETA DIVISION ACADEMY戦のヘイヴンで、限界ポジションから衝撃的なACEを魅せました。ご自身のキャリアを振り返って、あのスーパープレイを順位付けするとしたらどの位置になりますか。
neth:トップ3には間違いなく入りますね。
自分はACE狙うタイプではなく、1キル・2キルして戻ってくるスタイルなんですよね。
大抵ACEが取れるときはACEの方から転がってくる感じがあるので、もしかしたら3キルしたラウンドの方が良かったという場面もあると思います。
ただあのACEはトップクラスです。
──あまりACEを狙うタイプではないという話ですが、neth選手がACEを取るときは大体1vs5や限界状況が多いイメージがあります。あのような場面では何を意識していますか。
neth:敵が何人か見えた時、倒す順番が頭に浮かんできます。
逆に2vs5の方が苦手で、味方のことが頭に入ってきてしまうと撃ち合いに集中できなくなるので、限界状況の時の方が目の前のことに集中できるので好きですね。
Tier1の重圧
──2025シーズンは再び日本に戻ってきてプレイされていますが、以前日本でプレイしていた2023シーズンと比べて、日本の競技はどのように変化していますか。
neth:2023年は戦術・戦略よりも個人のパフォーマンスが大事というようなイメージがありましたが、今回オフラインに出場したチームを見ると、チーム力が大事になってきているなと思います。
チーム力がないと個人のパフォーマンスが発揮できないという考えになっています。
自分たちの場合はMeiyがいましたが、エースがいるだけでは勝ち切れない状況になっていますね。
──neth選手はリーグからChallengersに戻る決断をするタイミングがあったかと思いますが、その時のことについて教えてください。
neth:Tier1でやっているときのプレッシャーがヤバくて、理想は国内で優勝してから行きたかったのですが、DetonatioN FocusMeとCrazy Raccoonが提携を結ぶことになり思わぬ形でリーグに挑戦しました。
正直、実力で勝ち取ったものではないと思っています。
あの時は自信が少し失われていましたが、今では自信を持てています。
一番悩んだのはどこのチームに入るかという問題ですね。
色々なチームからお誘いを受けて、自分がFENNELに入るより別のチームの方が上手くいくかなと思ったことはありましたが、FENNELのトライアウトを受けた時にその考えは変わりましたね。
自分のACSが2桁の時もありましたが、バランスが良くて、伸びるという確信があったのでFENNELを選びました。
──ここからは直近のエージェント環境の話になりますが、今大会までテホ・ブリーチが猛威を振るっていた環境でした。しかし、最近ナーフが適用され環境が変わろうとしています。この調整はFENNELにとってどのように捉えていますか。
neth:これはコーチにも話していることですが、自分のブリーチは今時のブリーチではないと思っています。
今のブリーチは「人」が強いですが、自分の場合はスキルを駆使して小細工を仕掛けるタイプで時代に合っていないので、ブリーチが環境から外れることは僕にとって嬉しいですね。
今はセンチネルをした方がパフォーマンスが良いのはデータ的に出ているので、センチネル方が意欲的です。
あとはこのチームではテホ・ブリーチがあまりうまくいっていなかったので、ナーフされた方が嬉しいかもしれないです。
──環境が変わって、どのようなエージェントが重要になってくると思いますか。
neth:テホはアビリティが簡単かつ正確に扱えたので、これからは逆にヨルやネオンといったテクニカルなエージェントを使いこなすことが重要だと思いますし、そういうエージェントが新しく出てくれたら嬉しいですね。
Split3に向けて「キレイでなくていい、優勝のみ」
──Split3に向けての修正点を改めて教えてください。
neth:負けているときのマインドが悪く、その状況でIGLに頼りすぎないようにしなければならないと思います。
あとは僕が今ブリーチとサイファーという対極にあるエージェントを扱っているので、環境が変わって構成がキレイになれば各々パフォーマンスが上がってくると思います。
──Split3に向けての意気込みを教えてください。
neth:理想はもちろん全勝ですが、とにかく次のPlayoffに進むための上位4チームに入ることが大事ですし、キレイに勝つというよりは目の前の試合で13ラウンド取って勝利して、優勝するだけです。
──最後にファンの方に向けてメッセージをお願いします。
neth:Crazy Raccoon時代にもFENNEL相手に0-3で、これからの自分にどう影響するかわかりませんが、3度目の正直ということでとにかく勝利を掴み取れればと思いますので、応援よろしくお願いします。

今回はFENNELのneth選手にインタビューさせていただきました。
お疲れのところ、ご対応いただき誠にありがとうございました!
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取材・執筆:eスポーツニュースジャパン編集部/h1ro