開発陣が自ら明かす『ストリートファイター6』キャラクター制作秘話【おすすめ動画】
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本コーナーでは、筆者がeスポ読者の方々へおすすめしたいゲーム作品、動画、トピックなどを独断と偏見を交えながらお届けします。
STREET FIGHTER 6 CHARACTER CREATION DEEP DIVE – RED BULL LEVELS
今回ご紹介するのは、Red Bull Gamingが投稿した「STREET FIGHTER 6 CHARACTER CREATION DEEP DIVE – RED BULL LEVELS」です(投稿日:2023年5月23日)
本動画は、対戦格闘ゲーム『ストリートファイター 6』(スト6)のキャラクターにまつわる制作秘話に焦点を当てています。
最初に登場したのは、『スト6』で開発ディレクターを努めた中山貴之さん。同氏は「シリーズの時系列で言うと、今までは『ストリートファイター3』が最も新しい作品だった。しかし『スト6』が現時点で最新の作品となるため、リュウや春麗といったお馴染みのキャラクターは貫禄が出るように調整した」と述べました。
また、『スト6』では”新規ユーザーに合わせて活きの良いキャラクターをたくさん出したかった”とし、「リュウ・ケン・春麗と並ぶような看板キャラクターとしてルーク・ジェイミー・キンバリーを作った」とも回答。シリーズに新風を巻き起こすために打たれた様々な施策について語りました。
30年以上の歴史を持つ「ストリートファイター」シリーズでは、これまでに数々の格闘スタイルを習得したキャラクターが登場しました。しかし、中山氏は「まだチャレンジしたことが無い格闘技のジャンルがいくつかあった」と答え、『スト6』では酔拳やMMAのエッセンスを意識的に取り入れたようです。なお、同シリーズの歴代キャラクターには開発スタッフの誕生日がそのままプロフィールとして割り振られているようで、「『スト6』のキャラには新たに合流した開発スタッフの誕生日を採用した」という裏話を明かしました。
中山氏に続いて登場したのは、同じく『スト6』開発ディレクターの藤岡要さんです。同氏は「格ゲーを作る以上、キャラクターのモーションはこだわり抜いて作るべき」と名言しつつ、「普通に描写しても面白くない。どのように個性的なキャラクター像を作り出すかがポイント」であると述べました。
具体例として挙がったのは、『スト6』から実装された「マノン」と「マリーザ」。前者は”バレエダンサーのようなしなやかさと体幹の強さ”、後者は”愛情表現として相手に全力をぶつける巨漢の女性”というコンセプトが掲げられたようです。藤岡さんは「どのキャラクターでも、最初はパーソナルな部分まで見えてこない。考えるのは苦労するが楽しい作業」と話し、格ゲーの命とも言えるキャラクターの挙動について持論を披露しました。
2023年6月2日に発売された『スト6』は世界中で流行し、国内でも「CRカップ」等のイベント効果も相まって格ゲーコミュニティの隆盛に大きく寄与しています。すでに同作品を遊んでいる方やこれから参戦を考えているビギナーの方々も、本動画で『スト6』に込められた開発陣の熱意に触れてみてはいかがでしょうか。
執筆:eスポーツニュースジャパン編集部