日々さまざまな情報を取り扱うeスポーツニュースジャパン（eスポ）ですが、我々が目を向けているのは大会の結果やプロチームの動向だけではありません。

本コーナーでは、筆者がeスポ読者の方々へおすすめしたいゲーム作品、動画、トピックなどを独断と偏見を交えながらお届けします。

今週の一本「Tough play: China’s pro gamers | DW Documentary」

今回ご紹介するのは、2018年7月5日に「DW Documentary」が投稿した「Tough play: China’s pro gamers | DW Documentary」です。

本動画は、中国のeスポーツチーム「Love Laughing Girls」（LLG）に所属していた女性プレイヤー・Alice Zhang（Alice）さんの活動に焦点を当てています。

中国と言えば様々な産業だけでなく、eスポーツ市場においても高い注目を集めているアジアの大国です。本動画の主役であるAliceさんもまた、中国に拠点を置くLLGに籍を置き、PC用ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』（LoL）の競技シーンに挑戦していました。

eスポーツ業界で結果を出し続けるためには、生半可な覚悟では通用しません。性別を問わず実力を発揮すれば評価されるとはいえ、強豪チームが集う競技シーンにおいて勝利をもぎ取るには、想像を絶する努力が必要だと言えるでしょう。動画内ではそうした事情を含め、eスポーツに対するAliceさんの心境が赤裸々に語られています。

eスポーツチームに所属し、数年にわたって競争が激しい『LoL』シーンと向き合っていたAliceさん。しかし選手生活の半ば、LLGのメンバーが不慮の事故に巻き込まれ、チーム全体が分裂。大事な競技イベントへの参戦も叶わなくなり、結果としてAliceさんもモチベーションが続かなくなってしまいました。

全精力を込めてeスポーツシーンに打ち込んだものの、チームの苦しい経営事情や競技シーンの厳しい現実を目の当たりにし、予想できなかったアクシデントに見舞われてeスポーツ業界から自然とフェードアウトしていったAliceさん。彼女はゲーム配信事業を手掛ける企業に声をかけられ、心機一転ストリーマーとして生きる道を選びました。

5年前に投稿された動画ではありますが、アジアの大国が抱えるeスポーツ市場の問題、競技シーンを生きるプレイヤーの喜びと苦悩……等々、示唆に富んだドキュメンタリーだと言えます。興味のある方はぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

執筆：eスポーツニュースジャパン編集部