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「X20は誰のために作ったのか?もちろん自分のため」ROG20周年記念ハンドヘルド「ROG XBOX Ally X20」内覧会レポート|7.4型有機EL、TMRスティック、可変式Dパッドで“コミュニティの不満”をすべて潰しにきた一台


ASUS JAPANは2026年9月9日、ポータブルゲーム機の新製品内覧会を開催し、ROGブランド設立20周年記念モデル「ROG XBOX Ally X20」を発表しました。

シリーズ初となる7.4型有機ELディスプレイや磁気式TMRジョイスティック、可変式Dパッドを採用した本機について、ROGの歩みや開発の背景とともに当日の様子をお伝えします。

「自分たちで作ろう」から始まったROGの20年

冒頭では、ASUS JAPAN Consumer Business Group統括部長のデイビッド氏が登壇しました。ASUSの理念「Start with people」に触れ、ROGもまた「ゲーミングを楽しむすべての人にどんな体験や感動を届けたいか」という問いから製品開発を始めていると語りました。

続いて、ASUS本社でConsumer PCのGlobal Marketing Directorを務めるGalip Fu(ギャリップ・フー)氏が、2006年に誕生したROGの原点を紹介しました。ハードウェアの性能がゲームの進化に追いつかないことに不満を抱いていた若いエンジニアたちが「自分たちで作ろう」と決意し、そこから生まれたのがマザーボード「ROG Crosshair」だったといいます。フー氏は、自身の原点が1993年の『DOOM』であることを明かしつつ、「私たちは皆ゲーマーである」という共通のアイデンティティこそがROGの原動力だと強調しました。

その後ROGは、2019年の「ROG Mothership」、2021年の「ROG Flow」で冷却や電力効率の知見を蓄積し、2023年に初代「ROG Ally」を送り出します。フー氏は、荷降ろしを待つ間にトラックの運転席でAllyを遊ぶアメリカのドライバーの写真が印象に残っていると振り返り、「好きな時間に、どこにいても自由にプレイできること」こそがハンドヘルドの本質だと述べました。

ユーザーの声とともに進化してきたAllyシリーズ

再び登壇したデイビッド氏は、日本におけるAllyシリーズの歩みを説明しました。2023年に「Play All Your Games」をコンセプトに初代ROG Allyを投入した後、メモリやストレージ、バッテリーの増強を求める声に応え、2024年にはメモリ24GB、SSD 1TB、80Whバッテリーを備えた「ROG Ally X」を発売。2025年にはXboxチームと協業した「ROG Xbox Ally」シリーズを投入し、同社によれば国内でナンバーワンのWindowsハンドヘルドPCになったとのことです。

そして20周年を迎えた今年、「すでに評価されている部分はそのままに、新たなデザイン、操作性、没入感を備えた」製品として発表されたのが、ROG XBOX Ally X20です。

シリーズ初の7.4型有機ELと、“透ける”ブラック×ゴールド

製品の詳細は、マーケティング部PRマネージャーの藤原拓馬氏が解説しました。本体は半透明のブラック筐体にゴールドのアクセントをあしらったトランスルーセントデザインで、背面には20周年記念バッジが刻まれています。

ディスプレイはシリーズ初となる7.4型有機EL(1920×1080、120Hz)を採用。ROG独自基準の「ROG Nebula HDR」やDolby Visionに対応し、最大輝度は1400nitsに達します。藤原氏によれば、前モデルのROG Xbox Ally Xと比べてディスプレイベゼルを約60%縮小したことで、画面を大型化しながら筐体サイズはほぼ同等に抑えられているとのこと。なお、本体重量は約756gです。

TMRスティックと可変式Dパッドで操作性を刷新

操作面では、次世代の磁気式スティック「TMRジョイスティック」を搭載しました。同社の説明では、ドリフト現象を防ぎつつ高精度な入力を実現し、操作にかかる消費電力も75%抑えられるといいます。Dパッドは引き上げて回すことで4方向向け・8方向向けのレイアウトを切り替えられる可変式となり、タイトルに合わせた使い分けが可能です。そのほか、再設計されたABXYボタンや、滑りにくい加工を施したラバーグリップも採用されています。

ソフトウェア面では、コンソールのようにすぐゲームを始められる「Xboxモード」での起動に対応。Windowsの通常起動に比べてメモリ消費を約2GB抑えられると説明されました。Xboxボタンからはゲームバーの呼び出しやアプリの切り替えが行え、詳細な設定はユーティリティ「Armoury Crate SE」で調整できます。

「ハンドヘルドコミュニティのために」開発者が語った背景

開発の背景については、ASUSTeK ComputerでROG製品のプロダクトマネジメントディレクターを務めるガブリエル・メン氏が登壇しました。「X20は誰のために設計されたのか」という問いに、メン氏は「自分のため」と答えたくなったとユーモアを交えつつ、初期からのファンからハンドヘルドに触れたばかりの人まで、コミュニティ全体に向けた製品だと語りました。

メン氏によれば、今回の改良の多くはユーザーのフィードバックに基づいています。指先の安定性を高めるハーフグリップの追加、プレミアムコントローラーのような「Dパッド交換」をパーツ交換の手間なく実現する可変式Dパッド、そしてAlly Xにホールエフェクト式スティックが搭載されなかったことへの落胆の声に応えたTMRスティックの採用などがその例です。

今後もUI/UXの改善や、ゲームごとの最適設定を自動適用する仕組みなど継続的なアップデートを行っていく方針で、ホリデーシーズンにかけてエコシステムパートナーとの取り組みも順次発表予定とのことでした。

ARグラス同梱のアニバーサリーセットも

主な仕様は、AMD Ryzen AI Z2 Extremeプロセッサ、24GBメモリ、1TB SSD(M.2 2280、換装可能)、80Whバッテリー。USB4とUSB 3.2のType-Cポートを各1基、microSD Express対応カードリーダーを備えます。Xbox Game Passの利用権も付属し、200本以上のタイトルを楽しめます。公式サイトでのASUS Store価格は258,800円です。

あわせて、最大171インチの仮想画面を表示できるゲーミングARグラス「ROG XREAL R1 Edition 20」、dbrand製「Killswitch」、ペリカン製プロテクターケースを同梱した「ROG XBOX Ally X20 Bundle」も用意されます。さらに、スタンドを兼ねた拡張ドック「ROG Bulwark Dock DG310」や、20周年記念デザインのバックパック、スーツケースなども登場予定です。

なお、ROGは「東京ゲームショウ2026」にも出展し、ROG XBOX Ally X20を一般向けに国内展示しています。20年前、自らの不満から“ないものを作る”道を選んだゲーマーたちの精神は、いかにして手のひらサイズのマシンに受け継がれたのか。実機に触れられる貴重な機会を、ぜひ活用してみてください。

ROG Japan 公式ページ
Web https://rog.asus.com/jp/
X https://x.com/ASUSROGJP
Youtube https://www.youtube.com/@ASUSROGJP

取材:eスポーツニュースジャパン

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