【VALORANT】ヴァンダル or ファントム論争をVCT 2022の使用率から分析してみた!
VALORANTをプレイしたことのあるユーザーは必ず一度は思ったことはありずっと論争が続けられているテーマがあります。それは、
「結局ヴァンダルとファントムどっちが強いの?」
この論争はリリースした当初から言われており、実際に今までのパッチで複数回武器の強化・弱体化が行われてきましたが、パッチ1.07以降変化のなかった両武器となっています。
今回は、『eスポ』でもこの論争について『2021 VALORANT Champions Tour』のデータをもとに分析をおこなっていこうと思います!
VCT 2022 Stage1での使用率も加えて追記しています!
データ引用元:thespike.gg
Contents
ヴァンダルとファントムの共通点
まずこの議論を始めるにあたって、両武器の共通点についておさらいしましょう。
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初めに両武器は、2900クレジットのフルオートのAR(アサルトライフル)となっています。
装備・スキルをすべて買うバイラウンドではほとんどのプレイヤーがどちらかの武器を持つことになるでしょう。
他の共通点としては、
- 武器を持っているときの移動速度
- 武器を構える速度
- リロード速度
- ADS時の性能
- 壁貫通力
になります。
ほかに売られている武器等に比べても値段が高い分高水準の基本性能となっています。
ヴァンダルの特徴
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ヴァンダルの特徴といえば一番にあげられる点として、距離によるダメージの減衰がないため、すべての距離でヘッドショット1発で150HPの敵を倒せる点です。
ヘッドショットのダメージだけでなく、胴撃ちもダメージの減衰がないため、ファントムでは15メートル以上離れた敵には胴体5発(35×5)撃たないと倒せませんが、ヴァンダルではどんな距離の敵でも胴体4発(40×4)で倒すことができます。
威力以外の基本性能では、マガジンが25発までで合計100発まで1ラウンドで扱うことができます。
また、ファントムと比べ、初段の拡散率が高く、発射速度が遅くなっています。
ヴァンダルの優れている点はなんといってもヘッドショット一発で倒すことができる点で、初段の1タップで倒していくことができれば、ヴァンダルの強みを活かしていくことができるでしょう!
ファントムの特徴
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ファントムの特徴としては、ヴァンダルと比べ、発射速度が速く、拡散率が低くなっています。
そのため、フルオートで近距離の敵を連続で倒したり、胴撃ちも組み合わせて倒していくことが可能な武器となっています。
マガジンの数もヴァンダルより多く30発まで弾が入り、合計120発1ラウンドで扱えます。
しかし、距離減衰があるため、15メートル以内の敵でないとヘッドショット一発で倒すことができず、15メートル以上離れた敵に対しては、頭と胴体1発ずつ以上当てなければ150HPの敵を倒すことができません。
ファントムにしかない特徴として、ファントムにはサイレンサーが付いています。
サイレンサーが付いていることによって、敵から弾の軌道が見えません。
ヴァンダルではスモーク越しに撃っている敵の位置が軌道によって、なんとなく把握することができますが、ファントムはスモーク越しに撃っている弾の軌道が見ることができません。そのため、比較的安全にスモーク抜きを行うことができます。
また、発砲が小さくなるため、音による把握がしづらくなり、射線上でなければ、40メートル以上離れた敵のファントムの発砲音は聞こえません。
サイレンサーが付いていることが非常に強力なアドバンテージとなっており、相手がライトアーマーで125HPの時や、ノーアーマーの時は完全にファントムの方が優れている場合も存在しているといえます。
距離が離れた敵に対しても落ち着いてヘッドショット+一発で敵を倒していくことができれば、ファントムを使いこなしていけるでしょう!
VCT 2021では結局どっちが使われていたか?
ここまでは両武器の性能を見てきました。
データだけでみるとファントムの方が優れているのではないかと感じられます。
では、実際に去年行われた世界最大の大会である『VALORANT Champions Tour 2021』 ではどちらの方が使われていたのでしょうか。
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まず一番の規模の大会であった『VALORANT Champions 2021』で使用された武器分布を見てみます。
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ヴァンダルの方が僅かに多く使用されていますが、あまり大きな差は見られません。
次はStage3 Challengersの地域別ごとに仕様分布を見てみます。
特に大きい差があった地域のみ紹介していきます。
一つ目の地域はEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)です。この地域での武器分布は以下の通りです。
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なんとEMEAではヴァンダルがファントムより2倍以上使われています。
ほかにもブラジル、東南アジア地域ではヴァンダルの方が多く使われていました。
二つ目の地域は韓国です。
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EMEAとは逆に、韓国ではファントムの方が倍近く使われています。
ファントムの方が多く使われている地域は韓国と北アメリカしかありませんでした。
このように見てみると、やはり地域ごとのメタが存在しているように見られますね。
ですが、世界規模でみてみると、トッププロであってもヴァンダル、ファントムの使用率に差はあまり無いことがわかりました。
VCT2022 Stage1 Masters Reykjavíkでの使用率は?
それでは次にVCT2022 Stage1での使用率を見ていきましょう。
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2021の武器分布に比べ圧倒的にヴァンダルの方が多い結果となりました。
Masters Reykjavíkでは、EMEAから3チーム、NA・BR・APACから2チーム、LATAM・KR・JPから出場しており、昨年度にヴァンダルが多く使用されていたEMEAから3チーム出場しているとはいえ、特別試合数が多くなかったことから、Masters Reykjavíkに出場したチームはヴァンダルの使用率が高かったことが分かります。
次からは地域別にみていきます。
まずはEMEA地域です。
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EMEAでは変わらずヴァンダルの方が人気となっています。
次にAPAC地域です。
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なんとAPACでは4倍近くヴァンダルの方が使われています。
APACでは差が顕著に現れました。
次に韓国です。
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なんと作戦度はファントムの方が多く使われていた韓国でさえヴァンダルの方が多く使われているという結果となりました。
DRXのBuZzやMakoのヴァンダルでの打ち合いの強さを覚えている方も多くいるのではないでしょうか。
ほかの地域もファントムの方が多く使っている地域はないという結果になりました。
まとめ
今回は、VALORANTにおいてずっと議論されている「ヴァンダル・ファントム論争」について実際に世界での使用率を見てきました!
やはり、どちらを使うかという点においてはそれぞれの好みで選んでいることが多いのではないでしょうか。
しかし、スモーク抜きという観点においては、ヴァンダルよりファントムの方が間違いなく優れているため、コントローラーエージェントを好むプレイヤーはファントムを扱った方がよいのかもしれません。
VCT 2022ではファントムよりヴァンダルの方がかなり使われていました!
武器に対するメタに変化があったように感じられますね。
eスポでは、今後『2022 VALORANT Champions tour Japan』に関する記事も投稿していきますので、そちらも併せてご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
編集:eスポ編集部