『LoL』まさに天国と地獄!競技シーンの歴史に刻まれるべき「ベースレース」5選【おすすめ動画】
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本コーナーでは、筆者がeスポ読者の方々へおすすめしたいゲーム作品、動画、トピックなどを独断と偏見を交えながらお届けします。
『LoL』競技シーンの歴史に刻まれるベースレース5選
今回ご紹介するのは、LoL Esportsが投稿した「Crownieが歴代最高のベースレースをランキング」です(公開日:2025年1月23日)
本動画は、PC用ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の競技シーンにフォーカス。観客・選手・キャスター陣の誰もが手に汗握る印象的な「ベースレース」を取り上げています。
5対5のチーム戦で競い合『LoL』の勝利条件はただ一つ。それは、相手チームの最奥部にそびえ立つ「ネクサス」を破壊することです。FPS等の他ジャンル作品と異なり、やや難しいイメージを持たれがちな『LoL』ですが、チャンピオン選択からレーニングフェーズ、そして集団戦にいたるまで、すべては「ネクサスを破壊」するための布石に過ぎないのです。ゆえに、捉え方によっては勝利条件がシンプルなeスポーツタイトルと言えることでしょう。
そんな『LoL』において「ベースレース」とは、互いのチームが自陣のネクサスを守ることを放棄し、決死の覚悟で相手チームのネクサスを破壊するべく進軍する行為を指します。本動画はプロeスポーツプレイヤー”Crownie”選手が出演し、コミュニティの間で話題になったベースレースの名場面をランキング形式で紹介しています。
本稿では、動画で取り上げられた名シーンの中から2つを抜粋して解説します。
「LECの歴史に残るベースレース」としてピックアップされたのは、「Fnatic」(FNC)対「G2 Esports」(G2)戦での一幕でした。
試合が大幅に長引き、一手のミスがそのまま勝敗を左右しかねない開始47分50秒。両陣営は集団戦で人数差をつけるのではなく、相手の「ネクサス」(最終目標)を破壊するべく敵陣営へと舵を切りました。
あえて自陣を守ることを放棄し、互いに勝るとも劣らない気迫でネクサス破壊を目指したFNCとG2。この試合で勝利の女神が微笑んだのはFNC陣営でした。と言うのも、G2陣営のネクサスタワーは2本とも壊されており、FNC陣営が容易にネクサスを攻撃することができたからです。
とは言え、G2陣営もあともう少し早く自陣のインヒビターが復活していれば、FNC陣営にネクサスを壊されずに済んだはず。そうなっていれば、逆にG2がFNC陣営のネクサスを破壊できていたかもしれません。いずれにせよ、ベースレースはそう度々起こることではありませんが、競技シーンではとりわけ盛り上がるプレイングだと言えます。熱の入ったキャスター席の実況も相まってか、印象深い一戦となりました。
ベースレースから派生した伝説のプレイも、動画内でしっかりと言及されています。2013年に開催された「Intel Extreme Masters」において、「カサディン」を扱う“xpeke”選手が鮮やかな「バックドア」を仕掛けました。
ベースレースが互いの動向を察知した上で行われるのに対し、バックドアとは「敵の虚を突いてネクサス(本陣)を破壊する」プレイングを指します。2013年の同大会では、プロeスポーツチーム「Fnatic」に所属していた”xPeke”選手が「SK Gaming」(SK)を相手に華麗なバックドアを実行。残り体力が10%ほどだったのにもかかわらず敵陣へと突き進み、SK陣営の攻撃をブリンクスキルでかわしながらネクサスの破壊に成功しました。このプレイに対し、”Crownie”選手も「草創期の競技シーンで、選手のとっさのひらめきが生んだ名シーン。本当にすごい」と称賛のコメントをおくりました。
上記で取り上げた2つの名場面だけでなく、動画内では『LoL』の歴史に刻まれるべき決死のベースレースが複数収録されています。一瞬の判断ミスがそのまま勝敗に直結するベースレースには、『LoL』観戦の醍醐味がギュッと凝縮されていると言っても過言ではありません。興味のある方はぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
執筆:eスポーツニュースジャパン編集部