『LoL』ADCの神”Ruler”に学ぶシンプルかつ最強の「ポジショニング戦略」【おすすめ動画】
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本コーナーでは、筆者がeスポ読者の方々へおすすめしたいゲーム作品、動画、トピックなどを独断と偏見を交えながらお届けします。
狙われやすいADCだからこそ「あえて前に出る」
今回ご紹介するのは、LoL Esportsが投稿した「Rulerに学べ!ADCをOPにする「無限のリソース」」です(公開日:2025年1月16日)
本動画は、PC用ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の競技シーンで活躍する”Rulerのテクニック”にフォーカスしています。
Rulerは、2016年度より『LoL』の競技シーンで活躍し続けている韓国出身のプロゲーマーです。彼のメインロールはADCで、チームの主力ダメージソースを担う重要なロールです。過去に世界大会「Worlds」で頂点に君臨したこともあり、その実力の高さは今もなお衰えていません。一時期はLPL(中国リーグ)に移籍していたものの、2025年1月現在はLCK(韓国リーグ)の「Gen.G」に所属。同地域の強豪チームと戦いを繰り広げています。
今回の動画で紹介されているのは、Rulerが普段の試合から実践している優れた「ポジショニング」戦略。継続的にダメージを出すことを求められるADCにとって、戦闘中の位置取りは非常に大切です。
そうした前提を踏まえ、一般的なプレイヤーとプロeスポーツプレイヤーが最も異なる点は、ずばり「集団戦が始まった際の初期位置」。プロは耐久力が低く狙われやすいADCでも、しっかりと最前線に陣取ることが重要だといいます。
実際に試合の様子を見ると、集団戦で効果的にエリア(主にオブジェクト周り)を確保するためにも、遠距離攻撃ができるADCが率先して先頭に立つ様子が映し出されています。
そして、もし相手チームにエンゲージされてしまったとしても、フラッシュや移動スキルで後方に素早く身を隠すことができればOK。なぜならADCが引いている間、他のチームメンバーが前のめりになった相手チームを包囲することができるからです。
動画内で「ADCに向けられた殺意を利用する」と解説がある通り、Rulerは集団戦において、自らが優先的に狙われることを意識したプレイングを日常的に実践しているといいます。
例えば同プレイヤーがLPL時代に相まみえた「Bilibili Gaming」(BLG)との試合。自陣ベース前でBLG陣営に狙われたRulerは、エンゲージのタイミングをうかがう「オーン」の前に立ち、同チャンピオンのULT「鍛冶神の呼び声」を誘発させています。
通常であればフラッシュを使って回避可能なところ、RulerはBLG陣営を引き込むため、あえてフラッシュを使わずオーンのULTを喰らうことを決意。この作戦が功を奏し、無理なエンゲージで綻びが生じたBLG陣営に「アッシュ」(Rulerが扱うチャンピオン)のULT「クリスタルアロー」を発射。放たれたULTは「ブランド」に刺さり、そのままBLG陣営は壊滅へと追い込まれました。
地味なようで実は高い技術力の賜物として結果に結びついている「ポジショニング」戦略は、一般プレイヤーでも再現性のある必須テクニックだと言っても過言ではありません。今すぐにRulerのような位置取りができるかは難しいものの、習得すればソロランクでの勝率アップに繋がるのは間違いないでしょう。普段から『LoL』でADCをプレイしている方はぜひ一度、彼が培ってきたテクニックに着目してみてください。
執筆:eスポーツニュースジャパン編集部