『LoL』なぜガレンがBOTに?競技シーンを賑わせたユニーク戦略を振り返る【おすすめ動画】
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本コーナーでは、筆者がeスポ読者の方々へおすすめしたいゲーム作品、動画、トピックなどを独断と偏見を交えながらお届けします。
『LoL』史上最も独創的な戦略をランク付け
今回ご紹介するのは、LoL Esportsが投稿した「LoL史上最も独創的な戦略をPhreakがランク付け」です(公開日:2025年1月9日)
本動画は、PC用ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の競技シーンにフォーカス。これまでに登場した”独特な戦略”をランキング形式で紹介しています。
正式サービス開始から15年目を迎え、今もなおゲーム内環境がダイナミックに変化し続けている『LoL』。5対5のチーム戦をベースとしているからこそ、競技シーンでは計算され尽くした巧妙な戦法がプロゲーマーによっていくつも生みだされ、そして廃れていきました。
本動画は、ライアットゲームズで『LoL』運営に携わる”Phreak”氏が出演し、『LoL』競技シーンで大きな注目を集めた戦略を複数取り上げています。
最初に話題に挙がったのは、今から約5年ほど前に流行した「ガレンBOT」メタです。通常はTOPレーンで運用されることの多いガレンですが、SUPで使われるエンチャンター「ユーミ」と組むことで、優れたシナジーを発揮することが判明。その結果、本来であればマークスマンがピックされるBOTレーンにおいて、ガレンとユーミがセットで登場することになりました。
ガレン&ユーミの長所は色々と考えられますが、その最たるものは何と言っても機動力の高さ。ガレンのQスキルとユーミのEスキルを同時に発動すれば、移動スピードが大幅に上昇。逃げにも追走にも便利な高い機動力を備えていました。
競技シーンの公式戦で初めてガレン&ユーミを採用したのは、欧州リーグに所属するプロeスポーツチーム「Fnatic」だと言われています。当時のリプレイを視聴したPhreak氏もガレン&ユーミの特異性に注目しつつ、「おもしろいと思う。Fnaticは定石ではないプレイをしていて良い」と述べました。
続いて独創的な戦略として挙がったのが、「マスター・イー」と「タリック」が二人一組でサモナーズリフトを練り歩く「ファンネリング」です。MIDレーンにタリックを置き、すべてのCSや経験値をマスター・イーに与える戦略を指し、両チャンピオンのスキルの相性も良く、ある程度の習熟度があれば的陣営を蹴散らせるほどのポテンシャルを秘めていました。
タリックのEスキルで相手をスタンさせ、マスター・イーのQスキルで素早く敵を切り刻む。回避困難なファンネリング戦略に成すすべなく倒されたプレイヤーも多く、ゲーム性を損なうとして世界中の『LoL』コミュニティで悪評を振りまきました。
とは言え、チャンピオン同士の強みを組み合わせたファンネリングは、ある意味で優れた戦略だと捉えることもできます。事実、Phreak氏はファンネリングが非難された経緯を認めつつも、「対策のしようが無いのも分かる。しかし、すごくクールだ」と笑みを交えながらコメント。加えて「モルガナ&ケイル&マスター・イーといった組み合わせも試してみて欲しい」と、シナジーの観点から新たなメタに関する意見を述べました。
ガレン&ユーミやファンネリングだけでなく、動画内では他にも『LoL』ファンを驚かせた数々の戦略が紹介されています。メタの移り変わりが早い『LoL』だからこそ、過去に異彩を放った戦略や戦術は、動画や口伝にて後世に語り継がれていくべきではないでしょうか。数年にわたって『LoL』を遊んでいるプレイヤーならなおのこと、自身の経験と照らし合わせながら動画をチェックしてみてください。
執筆:eスポーツニュースジャパン編集部