『LoL』実はタンクじゃなかった「サイオン」の歴史|APビルドや猛威を振るったインティング戦法まで【おすすめ動画】
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本コーナーでは、筆者がeスポ読者の方々へおすすめしたいゲーム作品、動画、トピックなどを独断と偏見を交えながらお届けします。
シーズン1から実装されている最古参チャンピオン「サイオン」の歴史
今回ご紹介するのは、ぽんしぇっと&トト・グラフィックが投稿した「サイオンの歴史!! いじられ、認められ、煙たがられ…。様々な戦略を生み出し続けたサイオン!! 猪突猛進にサモナーズリフトを走り続ける!!」です(公開日:2023年10月19日)
本動画は、PC用ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)に登場するチャンピオン「サイオン」の歴史にフォーカスしています。
本稿執筆時点で『LoL』に実装されているチャンピオンは計169体。その中でもサイオンは約15年前の正式リリース当初から使われており、時を重ねるにつれて性能が変化していったチャンピオンとして知られています。
本動画は『LoL』シーズン1から2023年10月時点までのサイオンに焦点を当て、現在とは全く異なるサイオンの姿やリワークの経緯を解説しています。
まずはリリース当初のサイオンの性能について。現在のサイオンはタンクチャンピオンというイメージが多く持たれていますが、リワーク前のサイオンはAD(物理)とAP(魔法)どちらのビルドにも対応した能力を備えていました。ADビルドであれば通常攻撃(AA)を強化して殴り続ける。APビルドの場合はバーストダメージを叩き込み、一瞬で相手を倒す……といった具合に、プレイヤーの好みやチーム構成に応じて戦い方を選ぶことができました。
とりわけ注目されたのはAPビルドの方で、「Qスキルの対象指定スタンで相手を封じる」→「接近してWのAOEダメージで火力を出す」という戦法が流行しました。しかしコンセプトが明確な反面、相手に接近できなければダメージを出すことができず、またADビルドを採用した場合も他のチャンピオンに性能面で遅れを取る等、サイオンはゲーム環境を支配するほどのパワーを持っていなかったのが実情です。
一部の支持を除いて不遇な扱いを受けていたサイオンですが、シーズン4にてスキルセットが全面的にリワークされると、豊富なCC(行動妨害)スキルを備えたタンクチャンピオンとして生まれ変わりました。
体力が恒久的に増加していくパッシブスキルに加え、ダメージと一緒にスタンやスローを付与する通常スキル、そしてサイオンの代名詞とも言えるアルティメット「猪突猛進」……等々、今まで以上の耐久力でチームを支える純粋なタンクチャンピオンになったのです。
また、サイオンは「名誉ある氏」(パッシブスキル)の性質上、力尽きた後もフィールドを自由に動き回り、ユニットや敵チャンピオンを攻撃することができます。この仕様をいかんなく発揮できる戦法こそ「インティング」と呼ばれるもので、たとえ倒されてもレーンに留まり、タワーやインヒビター、さらにはネクサスを殴り続ける”インティングサイオン”が大流行。死してなお止まないサイオンの猛攻は、対処法を知らない大勢のサモナーを悩ませる結果となりました。
シーズン1から実装され、約15年にわたって使われ続けているサイオン。昨今は国内でも『LoL』に親しむユーザーが増えましたが、リワーク前のサイオンを見ると、その戦い方や外見の変化ぶりに驚くかもしれません。動画内ではサイオンをこよなく愛するストリーマー”bausff”氏についても触れているので、興味がある方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
執筆:eスポーツニュースジャパン編集部